作業療法士
作業療法士
(OT:Occupational Therapist)
作業療法とは、脳卒中やその他の疾患により心身に障害が生じた場合に、家庭や社会へのより自立した復帰を目指し治療を行うものです。対象疾患は、整形外科疾患をはじめ、脳卒中・パーキンソン病などの中枢神経系疾患、内部障害、廃用症候群など多岐にわたります。また、記憶障害、失認症、失行症などと呼ばれる高次脳機能障害に対しても治療を行います。作業療法の治療は、骨折などで動きが制限された手や、脳卒中によって麻痺した手に対し機能回復訓練を行い、生活の中で「使える手」を目指します。また、単に歩く・座るといった基本的な動作の自立だけでは日常生活を送ることが困難な場合があります。そのようなケースでは理学療法で基本的な動作を訓練し、作業療法では応用的な動作やADL(食事や更衣、トイレといった日常生活動作)の訓練も並行して行います。ADL訓練の具体例として、利き手が麻痺した場合の片手での食事や更衣、トイレ動作練習や、ポータブルトイレへの移乗練習、浴槽への出入りなどの入浴動作練習、畳上での起き上がり、立ち上がり等の動作練習などを行います。
当院の特色として、整形外科疾患の中でも特に手の外科領域(手指の腱損傷、骨折、靭帯損傷など)のハンドセラピーに力を入れています。手指の腱損傷では手術の翌日からリハビリテーションを開始する「早期自動屈曲運動療法」を行っています。他に骨折の中でも頻度の高い手首の骨折や手指の骨折、靭帯損傷なども早期にハンドセラピーを開始し、良好な成績を得ています。また、平成19年度より「手の外科認定病院」に指定されています。