今日からできる!脳卒中の発症・再発予防

脳卒中とは?

脳卒中は脳内の血流が急激に途絶え、脳の神経細胞がダメージを受ける病気です。脳卒中には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」脳の血管が破れて出血する「脳出血」「くも膜下出血」があります。

アテローム血栓性脳梗塞

太い血管が動脈硬化をおこして細くなったり、詰まったりすることによっておこる脳梗塞

心原性脳梗塞

心臓にできた血栓が流れてきて、太い血管が詰まることによっておこる脳梗塞

ラクナ脳梗塞

細い血管が詰まっておこる脳梗塞

脳出血

脳の血管がやぶれ、脳内に出血する

くも膜下出血

脳動脈瘤などが破れることで、脳を包んでいる「くも膜下腔」に出血する

脳卒中の危険因子は?

脳卒中を引き起こす原因には、下記のようなものがあります。.

高血圧

高血圧は全ての脳卒中の危険因子です。
一般に140/90㎜Hg以下が推奨されます。

不整脈

心房細動は心原性脳梗塞の原因の多くを占めています。抗凝固薬の内服で発症を6割抑えることができます。高血圧、糖尿病、不整脈、コレステロールなどは定期健診で異常があれば早期受診をしましょう。

アルコール

適量の飲酒(20g/日)は脳卒中リスクを軽減します。
ビール中瓶1本(500ml)、日本酒1合(180 ml)、焼酎0.5合(90ml)、ウイスキーダブル一杯(60 ml)、ワインはグラス2杯(240ml)が目安です。

喫煙

脳卒中の発症リスクを1.5倍に高めます。5年禁煙ができれば、発症リスクを非喫煙者と同等まで軽減できます。

当院には禁煙外来があり、科学的根拠にもとづいた治療方針をご提案しています。

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脳卒中の初期症状は?

脳卒中でおきる麻痺などの症状は徐々に悪化していきます。そのため、脳卒中の初期症状にいち早く気づき、近くの病院の受診または救急受診を行うことが重要です。

顔、腕、言葉で脳卒中

顔面(Face)の麻痺、腕(Arm)の麻痺、言語(Speech)の異常、これらのうち一つでも突然、出現していれば脳卒中の可能性は70%です。時間(Time)が勝負!すぐに行動におこせ(Action)の各頭文字F、A、S、T、とActでAct-Fastです。
ぜひ覚えていただき、おかしいと思ったらすぐに受診するようにしてください。

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脳卒中にならないために

公益社団法人日本脳卒中協会は、脳卒中に関する正しい知識の普及及び社会参加の促進を図るため、平成17年に以下の標語を作成しています。ぜひ参考にしてみてください。

脳卒中予防10か条

  1. 手始めに高血圧から治しましょう
  2. 糖尿病 放っておいたらくい残る
  3. 不整脈見つかり次第 すぐ受診
  4. 予防にはタバコを止める 意志を持て
  5. アルコール控えめは薬過ぎれば毒
  6. 高すぎるコレステロールも見逃すな
  7. お食事の塩分・脂肪控えめに
  8. 体力に合った運動続けよう
  9. 万病の引き金になる太りすぎ
  10. 脳卒中 起きたらすぐに病院へ

※本記事は広報誌「やわらぎ」(174号:2021晩秋号)に掲載したものをWEB用に再編集したものです。

この記事を書いた人

坂本 翔平さかもと しょうへい


資格

  • 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師

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実際の「人生の最終段階」においては、約70%の人が自分自身での意思決定が不可能といわれています。

救急の現場でも、家族や医療従事者が医療処置の選択に苦慮する場面が多くあります。最期まで自分らしく、悔いのない人生を送るために、この“ACP”が広まってほしいと思っています。

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