褥瘡対策チーム
褥瘡対策チーム
チームの特色
褥瘡(じょくそう)は、寝たきり、痩せ、低栄養などの患者さんに発生しやすく、なかなか完治しない、完治しても再発の危険性が高い疾患です。褥瘡対策は、急性医療から地域包括ケア、在宅や施設まで継続して行わなくてはいけません。超高齢化社会では、褥瘡を有する患者さんが、完治すくことなく入退院を繰り返し、徐々に褥瘡が悪化していってしまうこともあります。
褥瘡対策チームは、岡山済生会総合病院、岡山済生会外来センター病院のスタッフで構成しており、褥瘡の重症度に関係なく褥瘡を有する患者さん全例に介入しています。岡山済生会総合病院、岡山済生会外来センター病院において、重症褥瘡患者さんを中心に週1回褥瘡回診を実施し、患者さんに最善の治療やケアの提供できるよう、それぞれの職種が専門的な視点で意見交換、治療方針の検討を行っています。岡山済生会総合病院、岡山済生会外来センター病院の褥瘡対策に1つのチームが介入することで、急性期から退院支援まで切れ目なく関わることができます。
重症褥瘡を有する患者さんが在宅や施設へ退院する際は、かかりつけ医へ診療情報提供書作成しています。必要時、退院後訪問制度を活用して、医師に代わって必要な処置を行うことができる特定行為研修を終了した皮膚・排泄ケア特定認定看護師が、退院後に在宅や施設へ訪問して、創部の観察や必要な処置を行っています。そのほか、関連施設や訪問看護ステーションからの依頼による、訪問看護同行訪問、施設訪問も実施しており、積極的に院外活動を行って地域連携に努めています。
構成メンバー
- 診療部長(皮膚科)1名
- 皮膚・排泄ケア特定認定看護師2名
- 皮膚・排泄ケア認定看護師2名
- 薬剤師1名
- 管理栄養士1名
- 作業療法士1名
多職種で構成されています。
各職種の専門性を生かし、多面的で総合的な褥瘡ケアを目指しています。
活動状況
週1回褥瘡対策チームで褥瘡回診を行っています。褥瘡回診では褥瘡対策チームメンバーと各病棟看護師が患者さんのベッドサイドでケアを行い、褥瘡の評価や処置方法、体圧分散マットレスの見直し、ポジショニングなど患者さんの状況に応じたケアを検討しています。また、毎月1回会議を行い、褥瘡発生リスク者数、発生状況、転帰等の状況把握とデータ管理、院内で起きている問題などを話し合い、褥瘡発生ゼロを目指しチームで活動をしています。
各病棟には褥瘡リンクナースがおり、褥瘡対策チームと連携を図りながら自部署での褥瘡管理の役割を担ってもらっています。褥瘡リンクナースの褥瘡対策に対する知識・技術のレベルアップを図るため、褥瘡対策研修会の企画・運営も行っています。